【ランニングコスト編】給湯器はガス・電気・石油のどれが一番お得か

給湯器は、私たちの生活に欠かせない便利な機器です。給湯器があるからこそ、私たちはいつでも自由にお湯を使うことができます。蛇口をひねるだけでお湯を使える生活は、いまや当たり前のものだと言えるでしょう。

さて、このように身近な機器だからこそ、気になるのがそのランニングコストです。購入時のイニシャルコストも気になるものの、使用期間が長期間になればなるほど、負担が大きくなるのがランニングコストです。

今回は電気・ガス・石油、それぞれの給湯器を比較した場合の、ランニングコストについて紹介します。毎月の生活費にも関わってくるポイントだからこそ、ぜひチェックしてみてください。

給湯器の種類と、それぞれのランニングコストについて

給湯器の種類と、それぞれのランニングコストについて

給湯器には、大きくわけて3つの種類が存在しています。

  • ・電気を使ってお湯を作るタイプ
  • ・ガスを使ってお湯を作るタイプ
  • ・石油を使ってお湯を作るタイプ

どのタイプを選択したとしても、給湯器が「お湯を作るための住設機器である」という点には違いがありません。蛇口から出てくるお湯には、どれも違いがないため、普段はあまり意識することもないのかもしれません。

とはいえ月々の生活費の中で、電気代とガス代が違うのは当然のこと。「どのような手段でお湯を作るのか」によって、実は意外と金額の差が生まれてくるものです。

ここで気になるのが、「どの方法を選んだときに、具体的にどの程度のランニングコストがかかってくるのか」という点です。以下の情報を参考にしてみてください。

  • ・ガス給湯器(都市ガス)……約90,000円~100,000円/年
  • ・ガス給湯器(LPガス)……約280,000円~300,000円/年
  • ・電気給湯器……約190,000円~200,000円/年
  • ・石油給湯器……約50,000円~60,000円/年

今回紹介したのは、家族で1年間、それぞれの給湯器を使用した場合の大まかな試算結果です。ただし都市ガスやLPガスについては、居住している地域や周辺環境によっても価格が変わってくるポイントとなります。

特にLPガスの場合は、地域ごとの差が大きいため、自身が利用予定の金額を確認した上でランニングコストを試算する必要があるでしょう。

今回紹介した中で、もっともランニングコストが安いのは石油給湯器です。とはいえ石油給湯器は灯油で動かす仕組みになっており、灯油の価格は日々変動するという特徴があります。石油の価格が高くなれば、それに応じてランニングコストも上昇するということを、頭に入れておきましょう。

相場の今後を正確に見通すのは難しいため、そのほかのランニングコストと比較すると、安定性に欠けると言えるのかもしれません。

ランニングコストの大体のところを知ったら、次は実際の給湯器の選択方法について検討してみましょう。ランニングコストは、毎月の生活費に直結するポイントではありますが、ここだけに的を絞って給湯器を選択しようとすると、「こんなはずじゃなかった!」なんてことにもなりかねません。

ランニングコストと、必ずセットで考えたいのがイニシャルコストについてです。イニシャルコストもランニングコストも安ければ、迷うことはありません。しかし多くの場合においては、どちらか一方のみが安く、導入時に迷うことになります。

毎日欠かさず使用する給湯器だからこそ、そのコストは「使用期間全体」を通じて検討するのがオススメです。給湯器の耐用年数分に、いったいどれだけの費用を投じることになるのかを試算してみてください。イニシャルコストとランニングコストの合計で検討することで、「自分にとって本当に低コストとなる給湯器はどれなのか」というポイントが、見えやすくなってきます。

またガスや電気の契約プランについても、給湯器購入前にしっかりとチェックしておきましょう。同じガス給湯器であっても、契約しているのが都市ガスなのかLPガスなのかによって、ランニングコストは大きく変わってくるものです。

電気給湯器についても、契約しているプランによっては、同じようなことが起きます。電気給湯器の中でも近年人気が高いのはエコキュートですが、こちらは「安い深夜電力を活用して、翌日分のお湯を作り貯めておく」という仕組みを採用しています。場合によっては、電力プランの見直しが必要になるでしょう。

自分たちのライフスタイルと相性が良い給湯器を選択するということも、ランニングコストを削減するためのコツとなります。

ランニングコストにこだわるのがオススメのタイプとは?

ランニングコストにこだわるのがオススメのタイプとは?

給湯器をランニングコストにこだわって選ぶ方法は、以下の条件に当てはまる人にオススメです。

  • ・毎月の生活費をできるだけ抑えたい
  • ・今後も長く使う予定の給湯器である
  • ・家族が多く、日常的に大量のお湯を使用している

ランニングコストが安く済む給湯器であれば、毎月の負担額は少なくて済みます。例えば住宅ローンの返済や子どもの教育費など、毎月の負担が大きい方にとっては、魅力的なポイントだと言えるでしょう。

またランニングコストが安い給湯器は、長期間同じ給湯器を使い続けることでよりお得になります。たとえイニシャルコストが高かったとしても、ランニングコストのお得さで差が埋められる可能性も高くなるはずです。

ここで重要なのは、「一つの給湯器をできるだけ長く使い続けることが、ランニングコストに関するメリットを実感するためのコツである」ということです。ランニングコストが安いからといって、イニシャルコストが高い製品を購入したものの、すぐに壊れてしまうようなことがあれば、メリットは非常に小さくなってしまいます。

給湯器の耐用年数はおおよそ10年前後に設定されているケースが多いですが、実際の使用状況によって、給湯器稼働期間に大きな差が出ることがわかっています。

「たった7年で給湯器が故障してしまった!」ということもあれば、「同じ給湯器を20年近く使い続けている」なんてケースも、決して少なくありません。ほんの少しの意識の差が給湯器の寿命を延ばすことにつながるので、ぜひ意識してみてください。

最後に、給湯器選びにおいてランニングコストにこだわった方が良いと思われるタイプには、日常的に多くのお湯を使用している家族が当てはまります。お湯を使う量が多ければ多いほどランニングコストは上昇しますが、コスト削減効果が高ければ、毎月の圧縮金額も大きくなります。お得さも実感しやすくなるでしょう。

給湯器は、ランニングコストにまで目を向けて選択しましょう

給湯器は、ランニングコストにまで目を向けて選択しましょう

給湯器が壊れたタイミングで買い替えをするときには、「正直なところ、細かな性能までチェックしている余裕がない」ということもあるかもしれません。毎日の生活の中でお湯が使えなければ、当然困るケースも多いもの。故障している給湯器を早急になんとかしようと思えば、業者に言われたとおりに給湯器のタイプを選択してしまう……なんてこともあるでしょう。

イニシャルコストは、給湯器購入時に直面する問題ですから、嫌でも意識する方も多いはずです。しかし実際には、イニシャルコストだけが安いからといって本当にお得であるというわけではありませんし、先々のことまで見据えた上で、自分たちの生活スタイルに合う給湯器を購入するのが一番です。

ランニングコストまでをも見据えた給湯器選びをするのであれば、時間的な余裕がある時期に買い替えを検討するのがオススメです。具体的には、給湯器の使用期間が長くなってきて、不具合が目立ち始めた時期を狙うと良いでしょう。給湯器が本格的に故障する前には、何らかのサインが見られるケースも多いもの。逆に言えば、このサインを見逃さないことで、ランニングコスト面でのお得さまでしっかりと検討した、賢い給湯器選びを実践することができます。

給湯器選びで悩んだときには、信頼できるショップに相談するのもオススメです。ランニングコストまで踏まえて、アドバイスをもらえるはずです。

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