給湯器の交換と修理はどちらがお得?

ある日突然お湯が使えなくなってしまったとき、「いったいなぜ?」と慌てる方も多いことでしょう。このような場合には、お湯を作るための住設機器「給湯器」が故障している可能性があります。給湯器の修理や交換を行うことで、快適な生活を取り戻せるでしょう。
とはいえ、普段はあまり意識する機会がない「給湯器」について、「いったいどうすれば良いのだろう?」と戸惑う方も多いはずです。給湯器が故障したと思われる場合の相談先や、修理を依頼する際の注意点、交換と修理で悩んだときのお得さなど、実際に修理を依頼する前に知っておきたい情報をまとめます。

給湯器が故障した場合、どこに相談すればいいのか

給湯器が故障した場合、どこに相談すればいいのか

まずは「給湯器が故障したかも……」と思った場合の、相談先についてです。給湯器の故障に対応してくれる業者としては、以下のような種類が挙げられます。

  • ・給湯器メーカー
  • ・ガス屋
  • ・給湯器専門業者

給湯器の故障を疑った際に、もっとも頭に思い浮かびやすいのが、その給湯器を製造しているメーカーでしょう。給湯器の説明書をチェックしてみると、トラブルが起きた際の連絡先も記載されています。お客様サポートセンターに連絡をして状況を説明することで、アフターサポート担当者が自宅までやってきて給湯器のチェックを行ってくれるでしょう。
もっともわかりやすくて簡単な方法ですが、修理受付状況によっては、実際に作業員が自宅に派遣されてくるまでに少し時間が必要なことがあります。また保証期間が過ぎていれば、出張費や作業代金などが加算されます。基本的には「修理対応」となりますから、「交換」について検討しないままで、話を先に進めていくことになります。

ガスを使う給湯器は、ガス屋においても取扱いがあります。こちらの場合は、主に「交換」を意識して話を進めていくことになるでしょう。ただしガス屋で商品を購入する場合、ガス屋が取り扱っている製品しか購入対象にならないというデメリットも発生してしまいます。

最後の給湯器専門業者は、給湯器を専門で扱う業者のことを指します。修理にも交換にも対応してもらうことが可能で、「実際に給湯器の状況をチェックしてもらった上で、修理するか交換するか決定する」ということも可能となります。
ただし給湯器専門業者の全てが「信頼できる業者」というわけではないので、注意する必要があります。給湯器の状況をきちんと見極めて、顧客にとってもっともお得だと思われる提案をしてくれる業者を、しっかりと見極めることが大切です。

使用期間が長いと修理できない可能性も

使用期間が長いと修理できない可能性も

給湯器が故障してしまった場合に、まず頭をよぎるのが「修理」という言葉です。ちょっとした不具合であれば、該当箇所を直すことで、また問題なく使用可能になるケースも少なくありません。新たな給湯機に買い替えるよりも、安価に対応できるというメリットもあります。
しかし残念ながら、給湯器の状況によっては「修理不可能」と判断されてしまうケースもあります。修理不可能なケースで非常に多いのが、「給湯器の使用期間が長い」というパターンです。修理に必要な部品が手に入らなくなってしまえば、当然修理は不可能になってしまいます。

給湯器の場合、メーカーには「給湯器製造終了から10年間は部品を保有しておく」ことがルールとして定められています。よってこの期間内であれば、ユーザーが修理対応を望めば、それに対応することが可能だと言えるでしょう。
しかし10年以上が経過すれば、修理対応は難しくなってしまいます。あらかじめ使用年数をチェックしておくと、「修理」と「交換」のどちらを選択するべきか、わかりやすくなるでしょう。

今回修理した後のことも考えて

給湯器は、使い方や設置場所によって、その寿命が大きく変わってくる設備です。長いケースでは、15年以上同じ給湯器を使い続けるような方もいます。
とはいえ一般的には、給湯器の寿命は8年~10年だと言われています。もしもこの期間を過ぎて「修理対応」を希望するのであれば、「これから先のこと」についても、考えておかなければならないでしょう。
今回は修理で対応できたとしても、これから先、どんどん不具合が増えていくことが予想されます。そのたびに修理代金や技術料金、出張料金が加算されていくとしたら、「最初の不具合のタイミングで交換しておいた方が、実はお得だった」ということにもなりかねないのです。

あとどれぐらい今の給湯器を使い続ける予定なのか、よく考えた上で決定することをオススメします。

「交換」と「修理」はどちらがお得か

「交換」と「修理」はどちらがお得か

最後は、「結局のところ、給湯器に不具合が起きたときには、交換した方が有利なの? それとも修理した方が有利なの?」という点についてまとめます。どちらの方がお得なのかは、ずばり給湯器の使用年数によって変わってきます。
まずは給湯器の保証期間内に故障してしまった場合には、メーカー修理を依頼しましょう。この場合、修理費用が請求されることはありませんから、修理で満足いく結果が得られるはずです。給湯器のメーカー保証期間については「1年」のものと「2年」のものがあります。まずは自宅の給湯器の保証期間について、チェックするところからスタートしてみてください。

この期間を過ぎると、給湯器の修理は有償で行うこととなります。どれぐらいの費用がかかるのかは、故障個所によって変わってきます。作業が簡単で安い部品の故障の場合、出張費や作業料金を合わせて10,000円~20,000円程度で収められる可能性もるでしょう。一方で高価な部品や作業が難しい場合には、修理費用だけでも50,000円以上がかかってしまうようなケースもあるのです。
修理費用によっては、交換した方がお得になる可能性もありますから、故障個所と修理見積をしっかりとチェックした上で判断するのがオススメです。

給湯器設置から10年以上が経過しているのであれば、修理よりも交換を選んだ方がお得だと言えます。これだけの時間が経過している場合、修理のための部品が手に入りにくいことが予想されます。また一つの場所のみを修理しても、次から次へと不具合が起きてしまう可能性も。最初の故障時に思い切って交換しておくことで、余計な修理費用を支払わなくて済むかもしれません。
いざ給湯器を交換しようと思ったときには、やはりそれなりの費用負担が発生してしまいますから、「修理してできるだけ長く使えたら……」と思う気持ちもよくわかります。

しかし給湯器の場合は、毎日の生活の中でごく自然に使用している住設機器となり、今や私たちにとって「なくてはならないもの」と言っても良いでしょう。長い目で見ると「今交換しておいた方がお得」ということも考えられますから、ぜひ冷静に判断してみてください。

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