給湯器の中和器はどんな部品?交換する注意点

給湯器の中和器はどんな部品?交換する注意点

皆さんは給湯器に使用されている「中和器」と呼ばれる部品を知っていますか?ガス代の節約効果があることで有名なエコジョーズをお使いの方であれば、言葉だけであれば聞いたことがある方もいるでしょう。

しかし、そもそも中和器とはどんな部品なのか、どんな役割を果たしているのかなどの詳細を知っている方は少ないのではないでしょうか?また、この部品にトラブルが発生すると交換が必要になる場合もあるので、エコジョーズをお使いの方であれば交換時に気をつけておきたいポイントも知っておきたいものです。

この記事では、給湯器に使用されている中和器についてご紹介していきます。中和器の役割や交換方法、交換時の注意点などをまとめているので、エコジョーズをお使いの方やガス給湯器からエコジョーズに交換される方は、豆知識としてぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

中和器ってどんな部品?

リンナイ・ノーリツ・パロマなど、給湯器を製造や販売をしているメーカーは複数ありますが、中和器はエコジョーズにのみ搭載されている部品です。そして、中和器はエコジョーズがお湯を沸かす際に必要不可欠となる重要な部品でもあるのです。

ここでは、そんな中和器についてまとめてみました。どのような役割を持っているのか、どれくらいの期間使用できるのかなど、以下では中和器の基礎知識をご紹介しているので、エコジョーズを使用されている方や交換を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

発生したドレン水を安全に排出する

エコジョーズはガス給湯器と比べて高効率でお湯を沸かすことができる機器であることは皆さんも知っていることでしょう。排熱を再利用することで水を温めてお湯を出しているので、ガス代の節約や排出されるCO2削減効果がある人気の高い給湯器です。

しかし、エコジョーズは機器の特性上ガス給湯器では発生しない「ドレン水」が発生してしまいます。ドレン水はpH3ほどの酸性の液体で、そのまま排水してしまうと環境や人体に害を及ぼしてしまうため、安全に排出するために搭載されているのが今回ご紹介している中和器なのです。

中和器の内部には炭酸カルシウムが入っており、酸性のドレン水が通過することで化学反応によって中性の液体に変化させることができます。酸性から中性に変化したドレン水であれば排出後も環境や人体に害がないので、エコジョーズには必用不可欠であり重要な役割を持っている部品となっています。

エラーコードで中和器の状態を把握できる

給湯器の寿命は一般的に約10年と言われており、搭載されている中和器も同様の寿命が一般的とされています。しかし、普段の使い方によっては約8年で交換が必要になる場合があるため、エコジョーズを使い始めて10年未満でもトラブルが発生するケースがあります。

そうなると「どうすれば中和器の寿命がわかるの?」と疑問に感じる方がいると思いますが、何らかのトラブルが発生した場合には主に3種類のエラーコードが表示されるので中和器の状態を把握することができます。

中和器の寿命が近づいている場合には「920」のエラーコードが表示されます。このエラーコードが表示された時点ではまだお湯が使える状態なので、使用している感じは普段と変わりないでしょう。しかし、極端な話ですが「昨日はお湯が使えていたのに今日になって使えなくなった」という状態になってもおかしくはないので、早めに交換しておく必要があります。

すでに寿命を迎えてしまった場合には「930」のエラーコードが表示されお湯を使うことができなくなります。専門業者に中和器の交換を依頼すれば改善できますが、早急に対応してもらえないこともあるので、920のエラーが表示された時点で部品の交換依頼を行っておくことをおすすめします。

上記2種類のエラーコードではなく「290」と表示された場合は、中和器の凍結やつまりが発生していることがわかります。このエラーは部品の故障ではないので、電源をつけ直すことでお湯が使えるようになります。

電源をつけ直してもお湯が使えない場合には、ドレン配管を温めることでトラブルを改善することができるようです。ちなみに、ドレン配管を温める場合には配管にタオルを巻き付け、約30度のお湯を少しずつかけてあげましょう。配管を直接温めたり高温のお湯をかけたりすると配管が破裂する恐れがあるので十分に注意してください。

中和器は自分で交換することも可能

給湯器の部品交換は素人にはできないと思われている方は多いと思いますが、エコジョーズの中和器は自分で交換することができます。自分で交換するメリットは専門業者への依頼費用や現地までの出張費用が不要になること。

中和器の購入費用や交換する際に手間はかかりますが、少しでも出費を抑えたいという方にはおすすめです。もしもご自分で交換されるのであれば、以下の手順を参考にしてみてください。

  • 給湯器の電源コンセントを抜く
  • カバーを外し中和器に接続されている配線・ホースを外す
  • 購入した中和器を設置して配線・ホースを接続する
  • 給湯器の電源コンセントを入れる
  • 給湯器のリモコンから中和器の交換リセットを行う
  • お湯が出ることを確認する
  • エラーコードが表示されなければ完了

中和器を交換する際の注意点

中和器は自分で交換することができますが、素人が行うと交換に失敗することがあります。場合によってはガス漏れを起こしてしまう危険性もあるため、自分で交換作業を行う場合には正しい方法・手順をしっかりと把握しておくことが大切です。

また、交換に失敗したりガス漏れを起こしたりすると、自分で対応できず業者に依頼した場合にはより費用がかかってしまう可能性があります。そのため、「自分で交換しても成功できるか心配…」「余計は出費を増やしたくない」という方は、専門業者に中和器の交換を依頼すると良いでしょう。

中和器はエコジョーズの必須部品!

発生したドレン水を安全に排出する役割を持っている中和器は、エコジョーズには必須となる部品です。エラーコードによって中和器の現状を把握できるので、寿命が近くなった時点で交換しておくと良いでしょう。

また、中和器の交換は自分で行うと低コストで済ませることができますが、失敗する可能性があります。安全かつ確実に交換するのであれば、無理をして自分で交換せずに専門業者に依頼することをおすすめします。

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