【2023年】7年ぶりの高値。灯油の値段の高騰の原因は?

【2023年】7年ぶりの高値。灯油の値段の高騰の原因は?

近年、ガス給湯器の使用が主流になっていますが、中には灯油を燃料とする石油給湯器を使用している方もいるでしょう。そんな石油給湯器を使っている方は、灯油の値段高騰に頭を悩ませているのではないでしょうか?

灯油の値段高騰は約7年ぶりと言われており、灯油以外にもガソリンや軽油などの原油価格が高騰しています。また、灯油は石油給湯器だけでなく石油ストーブなどの暖房器具にも必要な燃料です。

暖かい時期であれば使用頻度は少なくなりますが、寒さが厳しくなる冬になると灯油の価格が家計に大きく影響してしまうでしょう。この記事では、そんな灯油の価格について、7年ぶりに高騰した原因についてご紹介していきます。

7年ぶりに灯油の値段が高騰した原因とは?

冬の寒い時期には特に必要となる灯油ですが、7年ぶりに値段が高騰したことで家計に大きな影響を与えています。そんな灯油が値上がりした原因ですが、調べてみたところ1つではなく複数の原因が関係しているようです。

まず1つ目の原因は新型コロナウイルス感染症の影響です。世界中を震撼させた感染症の影響は大きく、経済活動にも影響を及ぼしたことで値上がりしたと言われています。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で経済活動が実質停止しているような状態になり、円安になったことが2つ目の原因と言われています。

しかし、近年では新型コロナウイルス感染を予防するためにワクチンが開発されたため、日本では感染者数が減少してきています。また、緊急事態宣言も解除されマスク着用も個人の判断に委ねられるようになり、新型コロナウイルス感染症の影響が出る前の状態に戻りつつあると言えるでしょう。

ですが、いまだに灯油やガソリンなどの原油価格の高騰が続いています。その理由は石油関連施設が集中しているアメリカ南部に大型のハリケーンが直撃したことであり、3つ目の原因となっているようです。

被害を受けた施設の復旧が遅れており、景気の見通しが立たないため原油の追加増産が見送られたとされています。こうした複数の原因が7年ぶりに灯油の値段が高騰した理由になっているようです。

灯油の値段高騰は今後も続くのか?

日本で利用されている灯油やその他原油ですが、大半は外国から輸入しています。そして、原油は円ではなくドルで決済されるため、円安が続くと必然的に原油の値段は高くなってしまいます。

こうした影響を受けた日本では、原油の価格高騰を防ぐために「燃料油価格激変緩和対策事業」がスタートされています。この事業は現在の平均価格よりも値上がりしないように、石油の元売りや輸入事業者に対して補助金を支給することで、原油の小売価格急騰を抑えるというものになります。

この補助金は今年(2023年)の9月末まで続く予定となっているようです。また、現在ではこうした事業の効果によって灯油の価格は値下がりしています。資源エネルギー庁が行った石油製品価格調査の結果では前週との小売価格が比較されており、2023年3月13日時点では前週に比べて2円値下がりしていると発表しています。

大幅な値下がりは期待できないかもしれませんが、少しずつ値下がりしている傾向がみられています。そのため、今後も少しずつではありますが灯油の値下がりを期待できるかもしれません。

石油給湯器からガス給湯器に変えるべき?

灯油の価格が高騰している中、石油給湯器からガス給湯器に変えた方が良いのかと考えている方は少なくないでしょう。しかし、月々にかかる給湯コストを比較すると、石油給湯器の方が安くなっています。

また、ガス給湯器を使用する場合には「都市ガス」「プロパンガス」のどちらを使用しているかによっても月々のコストが異なります。特に、プロパンガスを使用している場合はコストが高くなってしまうので、ガス給湯器に変えるよりも石油給湯器を使っていた方が節約になる場合があります。

他にも、給湯器の使い方や頻度によっても毎月の料金が異なるので、一概に給湯器を変えた方が良いとは言えないでしょう。しかし、最近ではガス代を節約できるエコキュートという給湯器があります。

プロパンガスを使用していてもガス会社を変更する、または都市ガスに切り替えるなどをして、給湯器をエコキュートに変えれば節約できるかもしれません。今後、灯油の価格が現在よりも大幅に高騰することはないように思えますが、「少しでも節約したい」「石油給湯器の寿命が近づいている」という場合には、ガス会社の変更とエコキュートへの買い替えも検討されてみると良いでしょう。

灯油の値段高騰には複数の原因が関係している

灯油の値段が高騰している原因には、ご紹介したように複数の原因が関係しているようです。現在ではこれ以上の価格高騰を防ぐ対策として燃料油価格激変緩和対策事業がスタートされていますが、多少の値下げはあるものの大幅な値下げは今のところ見込めないでしょう。

また、今後の灯油価格に関しても、2023年9月末までは対策事業の効果で大幅に価格が高騰する心配はありませんが、その後の価格がどのように変動するのかは不透明です。場合によっては石油給湯器からガス給湯器に変えた方が家計への負担を軽減できる可能性が出てくるかもしれないので、節約を考えている方や給湯器の買い替えが必要な方は、現状と買い替え後のランニングコストを比較しながら検討されてみてください。

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