給湯器の交換は自分で出来る?挑戦する前に知っておきたいポイントとは

給湯器は、10年から15年程度で交換のタイミングを迎えると言われています。「古くなったから」という理由で交換を検討する方もいれば、「故障がきっかけで」というケースもあるでしょう。また「より省エネ性能の高い物に」という理由で、より新しいタイプの給湯器へと交換する方も少なくありません。

エコキュートなどと比較すると、ガス給湯器は価格も控えめで、購入しやすいと言われています。しかしやはりそれなりのコストがかかってしまうため、「できる限り節約したい!」と思う方も多いのかもしれません。

もしも給湯器本体を安く手に入れることができたら、「自分で交換して工事費用を浮かせることは可能なのか」という疑問を抱いたことはありませんか? 「できる」「できない」を踏まえて、注意点なども詳しく解説していきます。給湯器交換について気になったときには、ぜひチェックしてみてください。

給湯器の交換は簡単?

給湯器の交換は簡単?

インターネットで「給湯器 交換」について調べてみると、「DIY」というキーワードも一緒に表示されます。DIYとは、Do It Yourselfの略で、「専門の業者に頼らず、自分自身の手で行うことを示しています。

近年では家具作りや室内のリフォームなど、自分自身で行い、工事費用を浮かせようとする方も少なくありません。多少手間はかかるものの、コストダウンや自分の好みのものを作れる点など、メリットも多くあるのでしょう。

こうした流れの中で、「給湯器の交換も、もしかしたら自分でできるのでは?」と考えている方も増えてきていると思われます。

さて、給湯器の交換を自分でできるのかどうか、という疑問の答えですが、「知識さえあれば、それほど難しくない」というのが回答となります。

給湯器の仕組みは意外とシンプルで、「給水配管」を通った水が「給湯器本体」に入り、「給湯配管」によって室内へと運ばれていくというのが一般的な流れです。追い炊き機能が付いているタイプの場合は、これら以外にもう一つ「追い炊き配管」と呼ばれる管が通っています。こちらは給湯器と浴槽を直接つなぐパイプとなっています。

このほかに、給湯器を動かすための燃料を供給するための配管として、ガス管や石油管などがあります。また、室内からリモコンで作動させるためのリモコン線やコンセントもセットになっています。

基本的には、これらの配管を、もともとついていた給湯器を例にして、つなぎ直せばOKです。一つ一つ手順を確認しながら作業を行えば、決して難しいものではありません。

給湯器の交換を自分で行おうとした場合、必要となる道具は以下のとおりです。

  • ・モンキーレンチ
  • ・パイプレンチ
  • ・ドライバー
  • ・ペンチ

必要なアイテムも少なく、一般的に手に入るものばかりです。給湯器本体だけを入手した場合でも、自分で作業をすることは「不可能ではない」というのが現実なのです。

ガス管や電気の配線接続には資格が必要

ガス管や電気の配線接続には資格が必要

給湯器の交換は、DIYで行うことも可能です。実際に動画サイトなどでは、その手順について詳しく解説してくれているようなものもあるでしょう。

しかし自分で給湯器の交換を行う際には、注意するべき点も存在しています。まず覚えておかなければならないのは、ガス管や電気の配線を行うためには、専用の資格が必要だということです。

ガス給湯器には電気配線、ガス管、水道管が接続されていて、適切に処置しないと大きなトラブルにつながってしまう可能性もあります。このため、適切な知識を有していることを示すため、資格取得が必要だとされています。

たとえばガス機器を取り扱うためには、国家資格である液化石油ガス設備士と民間資格であるガス機器設置スペシャリストといった資格が必要となります。

ガス以外にも、水道や電気に関する知識も適切に身につけておく必要があり、それを証明できるのが「資格取得」というわけです。

きちんとした知識を持たないまま、見様見真似で給湯器の交換を行うことは、残念ながらオススメできません。ガスや電気を取り扱う以上、リスクも伴う作業だからです。DIYで設置し成功すれば、確かに工事費用は浮くかもしれません。しかしそれ以上の「危険」が待っているということも、しっかりと頭に入れておいてください。

ガス給湯器本体のみを購入し、自分自身の手で取り付けるという方法は、基本的にはもともとガスや電気に関する知識・資格を有している方のみが使える「裏技」だと心得ておきましょう。

取り返しのつかない部分もある

取り返しのつかない部分もある

給湯器の交換は、言葉にすると意外に簡単なものです。特に「現在すでに給湯器が取り付けられている」という状態であれば、「一つずつ、手順を確認しながらつなぎ直していけば良い」ということになるでしょう。

言葉で説明すると非常に簡単に思える作業ですが、実際のところは、そう簡単に実践できるわけではありません。給湯器の配管の様子は、現場によってそれぞれ微妙に異なっているためです。

給湯器の配管が簡単に取り外せるものであれば良いのですが、中には鉄の配管でしっかりとくっついているということもあります。この場合、取り外すだけでもかなり苦労をするでしょう。また無理に力を加えて、古い配管を折ってしまうこともあります。この場合、修理することは非常に難しくなってしまいます。

先ほどもお伝えしたとおり、給湯器につながっている配管は、水やガスを通すためのものです。その配管が途中で折れてしまうようなことがあれば、水やガスによるトラブルが起きることは、容易に予想できるでしょう。

自分で給湯器交換に挑戦し、このようなトラブルが起きてしまったときには、結局のところ、専門業者に修理を依頼することになります。配管トラブルや給湯器交換失敗による故障への対応は、一般的な交換作業よりも高くつくケースも少なくありません。

費用を浮かせようとしてDIYで交換することを決めたにも関わらず、本末転倒な結果に終わってしまう可能性もあるということを、しっかりと頭に入れておきましょう。

配管の状態や古さは、素人の目で判断するのは非常に難しいポイントでもあります。知識がある場合でも、やはり慎重に行動することが大切です。

少しでも不安があるなら、専門業者に依頼をした方が確実

給湯器の購入と交換、「少しでも安く収めたい!」という気持ちもわかりますが、無理をするのはオススメできません。無理に交換しようとすれば、給湯器本体を傷めてしまう可能性もあります。またそれ以外にも、電気やガスによる思いがけないトラブルが発生する可能性も否定できません。

またよくあるケースとして挙げられるのが、「自分で交換しようとして、古い配管を傷つけてしまった」というタイプです。この場合、自分自身で修理を行うのは不可能となり、結局業者を手配することになってしまいます。修理にかかる費用は、通常の交換料金よりも高いことも多いです。

自身に専門的な知識や技術がない場合はもちろん、何らかの不安を抱えている場合には、必ず専門業者に交換を依頼するようにしましょう。工事だけでも請け負ってくれる業者はありますし、本体費用に工事費用を含めた上で、納得しやすいリーズナブルな価格を提示してくれる業者もあります。

もちろん給湯器交換業者は「料金」だけではなく「質」にこだわって選択することも必要ですが、DIY以外にも安く収める方法はあるということを、しっかりと頭に入れておきましょう。

毎日使う給湯器だからこそ、「業者を手配し、来てもらえるまで待つのが辛い」ということもあるかもしれません。しかし間違った対処法が元で修理が必要になれば、より広範囲のトラブルに悩まされることになります。これから先、給湯器を交換するときには、自分にとって度の方法がベストなのか、ぜひ慎重に検討してみてください。

もし「最初から業者に全てを依頼する」というのであれば、自分にとって本当に満足できる業者選びを実践すると良いでしょう。後悔につながる可能性も低くなるはずです。

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