石油給湯器はガス・電気給湯器と何が違う?

お湯を供給するための給湯器には、さまざまなタイプがあります。自分のライフスタイルに合うタイプはどれなのか、悩む方も少なくありません。そう何度も購入するアイテムではありませんから、それも仕方のないことなのかもしれませんね。

とはいえ給湯器選びで失敗すると、家族の生活に思わぬトラブルが生じてしまう可能性も。ぴったりのタイプを選ぶためには、まずあらゆるタイプの給湯器の特徴や、違いについて把握しましょう。

今回は石油給湯器と、ガス・電気給湯器との違いについて解説します。石油給湯器を検討している方はもちろんのこと、「いろいろな湯沸かし器を比較検討した上で、ベストのタイプを選定したい」と思う方も、ぜひ参考にしてみてください。

石油給湯器とガス・電気給湯器との違いを解説

石油給湯器とガス・電気給湯器との違いを解説

石油給湯器を検討する際に、まず知っておきたいのが石油給湯器ならではの特徴についてです。石油給湯器は、その名前のとおり「石油」を使ってお湯を沸かす住設機器となっています。

近年、家庭における給湯器といえば、ガス・電気給湯器を思い浮かべる方も多いことでしょう。ガスや電気は、給湯器以外でも使用するエネルギーで、私たちの生活にとって非常に身近なものだと言えます。「ガスや電気を使った湯沸かし器」と聞いて、安心感を抱く方も多いのではないでしょうか。

一方で「石油」と聞くと、「なんだか少し大変そう」「選択肢の幅が狭まってしまいそう」など、ネガティブなイメージを抱いてしまう方もいるのかもしれませんね。しかし石油給湯器は、寒冷地などでは非常に人気の給湯器です。石油給湯器という言葉に聞き覚えがなくても、「家庭用の小型ボイラー」もしくは「温水ボイラー」といった名称を聞いたことがある方は多いはずです。

石油給湯器ならではのメリット3つ

石油給湯器ならではのメリット3つ

ガス・電気給湯器ほど一般的ではないものの、石油給湯器には、石油給湯器ならではの導入メリットがあります。3つのメリットを具体的に紹介するので、ぜひチェックしてみてください。魅力的だと思えたら、石油給湯器の購入を積極的に検討してみると良いでしょう。

燃焼能力が高い

石油給湯器を導入するもっとも大きなメリットは、「燃焼能力の高さ」です。ガス・電気給湯器と比較すると、給湯器としての能力が高いという特徴があります。

石油給湯器は、石油を燃料にしてお湯を作り出します。寒冷地で多数の導入実績があるのも、「寒い場所であっても、安定してお湯を供給する能力に優れている」からだと言えるでしょう。お湯に関するストレスも、少なくなるはずです。

もちろんガスや電気を使った給湯器でも、寒冷地で使用することは可能です。ただし過酷な環境の中でお湯を作り出すためには、やはりランニングコストが高くなってしまいがちです。石油給湯器の場合は、こうしたデメリットが発生しづらく、厳しい寒さの中でも、比較的低コストでお湯を作りだすことができるのです。

経済的

寒冷地におけるランニングコストの安さと共に、もう一つ意識したいのが「給湯器そのもの」に関するコストです。石油給湯器は、こちらの面でも経済的で、魅力度の高い給湯器だと言えます。

まず石油給湯器は、ガス・電気給湯器と比較して製品寿命が長いという特徴があります。買い替え頻度が少なくて済みますから、費用負担が軽減できることでしょう。

また給湯器を設置する際に、欠かせないのが設置工事費です。こちらも、ガス・電気給湯器と比較して「安い」という特徴があります。初期費用をできるだけ削減したいときにも、魅力的です。

便利な機能も充実している

石油給湯器について検討する際には、「昔ながらの湯沸かし器といったイメージで、イマドキの機能がついていないのでは?」と不安を感じる方もいるかもしれません。

確かに一昔前までの石油給湯器は、貯湯式のものがほとんどでした。一度お湯を貯めて使うタイプとなりますから、使用できる機能に制限があったのも事実です。

しかし近年では、石油給湯器も瞬間式(直圧式)の製品が増え、主流となってきています。必要なときに必要な分だけお湯を用意することができるので、湯切れなどの問題が起きることもありません。また追い炊きや床暖房など、近年人気の給湯器機能についても、「石油給湯器だからこそできないこと」というのはほぼありませんから、安心してください。

気になるデメリットについて

石油給湯器には、ガス・電気給湯器にはないメリットが多数あります。しかしメリットがあればデメリットもあるもの。こちらについても事前に認識しておくことで、満足いく給湯器選びを実践することができます。

石油給湯器のデメリットは、「灯油を使う」という点です。電気やガスとは違って、常に供給されるわけではないので、自身で燃料供給の手配を行う必要があります。また灯油価格は、原油価格の変動を受けやすいという特徴があります。安い時期は良いのですが、原油価格が高騰した際には、ランニングコストの上昇が気になってしまいます。安定性が低い点が、デメリットとなります。

また石油給湯器は、消防法や火災予防条例の規制の対象となっています。灯油の場合、家庭で貯蔵できるのは200リットル未満までと定められていますから、こちらに注意する必要があります。残量を意識しないまま使用すると、燃料切れを起こす可能性も否定できません。

石油給湯器のデメリットは、事前に「こういった注意点がある」ということを頭に入れておくだけで、リスクを抑えることにもつながるはずです。どのような頻度でどう灯油を供給するのか、事前に検討しておくだけでも、使い勝手が良くなります。

石油給湯器のメンテナンスや交換について

石油給湯器のメンテナンスや交換について

実際に石油給湯器の導入を検討する際に、気になるのがメンテナンスや交換についてです。一般的に馴染みのあるガス・電気給湯器との違いはどこにあるのか、気になるところです。

石油給湯器は、内部で火を使う機器ですから、外から自分でできるメンテナンスは限られています。外部カバーや、吸気口や排気口周辺のちょっとした清掃をすれば大丈夫です。定期的にメーカーのチェックやメンテナンスを受けることで、より長く、安全に使い続けることができます。

故障により交換が必要になったときも、自分で作業を行うのは危険です。必ず専門の業者に依頼しましょう。

給湯器の業者であれば、石油給湯器を扱う業者も多くあります。信頼できる業者に相談し、石油給湯器の中でもどのメーカー・機種を選択するのか、決定するのもオススメです。

電気給湯器やガス給湯器と比較すると「知名度が低い」と感じがちな石油給湯器ですが、実際には、非常に実用的で、能力が高い給湯器となっています。信頼できる業者を見つけ、交換作業を依頼することができれば、その性能を活かして、安心・快適な給湯器ライフを送ることができるでしょう。

石油給湯器、導入について悩んだときには

今回は、石油給湯器ならではのメリットや、ガス・電気給湯器との違いについてまとめました。導入しようか迷ったときには、まずは詳細な情報について、頭に入れておきましょう。

その上で、「石油給湯器を導入するなら、どの業者に依頼をするべきなのか」という点について、しっかりと比較検討してみてください。給湯器本体の費用と設置工事費の合計で、納得いく価格を提示してくれる業者を選択してみてください。

なお給湯器を扱う業者の中にでも知識や技術に差があるのも現実です。石油給湯器について、しっかりとアドバイスをしてくれる業者を選びたいと思ったときには、やはりある程度実績のある業者を選択すると良いでしょう。

給湯器が故障し、交換が必要になる場面においては、すぐに対応しないと、日常生活に支障が出てしまうことになります。このような場合には、連絡から工事完了まで、非常にスピーディーに動いてくれる業者に絞り込んで、検索してみるのもオススメです。自分たちの生活にぴったりの石油給湯器を賢く選び、すぐに快適な生活を取り戻せることでしょう。

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