貯湯式の給湯器のメリット・デメリット

給湯器とは、水を加熱してお湯を作る機器のことです。給湯器には、電気やガス、石油などのエネルギー源によって種類が分かれますが、ここでは石油給湯器について説明します。石油給湯器には、貯湯式と給湯専用式の二つの方式がありますが、今回は貯湯式の給湯器についてメリットとデメリットを解説します。

貯湯式の給湯器とは

貯湯式の給湯器とは、水をあらかじめタンクに貯めておき、石油で加熱してお湯を作る方式の給湯器です。タンクには、一般的に100リットルから600リットル程度の容量があります。タンク内のお湯の温度は、設定した温度に保たれるように自動的に調節されています。

貯湯式の給湯器のメリット

貯湯式の給湯器のメリットは、以下のようなものがあります。

お湯を使うときに待つ時間が少ない

貯湯式の給湯器は、タンク内に常にお湯を準備しておくため、お湯を使うときに待つ時間が少なくなります。水道から出る水がすぐにお湯になるわけではありませんが、数秒から数十秒程度でお湯が出るようになります。これは、給湯専用式の給湯器よりも早いです。給湯専用式の給湯器は、水道から出た水をその場で加熱するため、お湯が出るまでに数分かかることがあります。特に冬場や朝夕など、水温が低いときや水圧が低いときは、お湯が出るまでに時間がかかりやすくなります。そのため、貯湯式の給式の給湯器は、お湯を使うときに待つ時間が少ないというメリットがあります。

一度に大量のお湯を使うことができる

貯湯式の給湯器は、タンク内に大量のお湯を貯めておくため、一度に多くのお湯を使うことができます。例えば、家族で同時にお風呂に入ったり、洗濯機や食器洗い機などの家電を使ったりする場合にも、お湯が足りなくなる心配がありません。これは、給湯専用式の給湯器よりも便利です。給湯専用式の給湯器は、水道から出た水をその場で加熱するため、一度に出るお湯の量が限られています。特に高温のお湯を使う場合や水圧が低い場合は、お湯が出なくなることや温度が下がることがあります。そのため、貯湯式の給湯器は、一度に大量のお湯を使うことができるというメリットがあります。

貯湯式の給湯器のデメリット

貯湯式の給湯器のデメリットは、以下のようなものがあります。いいところもあれば、不便に感じるところもあります。

タンク内のお湯が冷めないように維持するために燃料を消費する

貯湯式の給湯器は、タンク内のお湯を設定した温度に保つために、常に石油を燃焼させて加熱しています。これは、給湯専用式の給湯器よりも燃料の消費量が多くなります。特に冬場や夜間など、外気温が低いときや使用頻度が低いときは、タンク内のお湯が冷めやすくなります。そのため、貯湯式の給湯器は、タンク内のお湯が冷めないように維持するために燃料を消費するというデメリットがあります。

タンク内のお湯が汚れやカビなどで汚染される可能性がある

貯湯式の給湯器は、タンク内に長期間お湯を貯めておくため、汚れやカビなどで汚染される可能性があります。これは、健康や衛生面に影響を与えることがありますので注意が必要です。特にタンク内の水質管理や清掃を怠ったり、使用頻度が低かったりする場合は、汚染されやすくなります。

ガス給湯器の直圧式と貯湯式どっちがいいの?

ガス給湯器の直圧式と貯湯式は、それぞれにメリットとデメリットがあります。以下に、直圧式と貯湯式の特徴や違いを簡単に説明します。

直圧式は、水道から出た水をその場で加熱してお湯を作る方式です。直圧式のメリットは、以下のようなものがあります。

・お湯が出るまでに待つ時間が少ない
・水圧が強く、シャワーなどで快適にお湯を使える
・給湯量に制限がなく、お湯を使い続けられる
・省エネ性能が高く、光熱費が節約できる

直圧式のデメリットは、以下のようなものがあります。

・設置コストが高い
・配管が古いと破裂する可能性がある
・故障しやすい

貯湯式は、タンクに水を貯めておき、加熱してお湯を作る方式です。貯湯式のメリットは、以下のようなものがあります。

・設置コストが安い
・配管に負担がかからない
・故障しにくい

貯湯式のデメリットは、以下のようなものがあります。

・お湯が出るまでに待つ時間が長い
・水圧が弱く、シャワーなどで不快に感じることがある
・給湯量に制限があり、お湯を使い切ると再加熱する必要がある
・タンク内のお湯が冷めやすく、光熱費がかかる

以上のように、ガス給湯器の直圧式と貯湯式はそれぞれにメリットとデメリットがあります。自分にとってメリットが大きい方を選ぶといいでしょう。

まとめ

貯湯式の給湯器は、タンク内にお湯を貯めておく方式の給湯器です。貯湯式の給湯器のメリットは、お湯を使うときに待つ時間が少ないことや、一度に大量のお湯を使うことができることです。しかし、貯湯式の給湯器のデメリットは、タンク内のお湯が冷めないように維持するために燃料を消費することや、タンク内のお湯が汚れやカビなどで汚染される可能性があることです。貯湯式の給湯器を選ぶかどうかは、自分の家庭の状況やニーズによって異なります。貯湯式の給湯器のメリットとデメリットをよく理解して、自分に合った給湯器を選ぶようにしましょう。

この記事があなたの給湯器選びの参考になれば幸いです。これからも快適な暮らしを楽しんでください！