エコキュートとエコジョーズはどちらがお得なの?

給湯器を導入する際に、「お得さ」にこだわる方は多いはずです。毎日の生活の中で自然に扱う住宅設備だからこそ、費用が気になるのは当然のことだと言えるでしょう。

とはいえ給湯器を購入する機会は、それほど多くはありません。また「前回購入したときよりも選択肢が増えていて、どれを選べば良いのかわからない!」なんてこともあるはずです。

お得さにこだわって給湯器を選ぶのであれば、どの給湯器を選択するのがベストなのでしょうか。近年人気の高いエコキュートとエコジョーズ、それぞれの機能の違いと、初期費用・ランニングコストについて比較していきます。

エコキュートとエコジョーズの違いは?

【エコキュートとエコジョーズの違いは?

まずは、エコキュートとエコジョーズの違いについてです。どちらも似たような名前をしていること、また知名度が上がっていることで「同じような性能を有している給湯器」と思う方も多いのかもしれません。

しかしエコキュートとエコジョーズの間には非常に大きな違いがあります。「どちらでもいい」と適当に決めると、後で後悔してしまうこともあるので注意しましょう。

エコジョーズとエコキュートの、もっとも大きな違いは「どのようなエネルギーを使ってお湯を沸かすのか」という点です。エコジョーズはガスを使ってお湯を作る一方で、エコキュートは電気を使ってお湯を作っています。

どちらにも共通しているのは、これまでよりもエコな仕組みを搭載した給湯器であるということです。

エコジョーズは、ガスを使ってお湯を沸かす過程の中で、これまで無駄にしてきた熱も、上手に使える仕組みを採用しています。このため、これまでよりも少ないガスで、効率よくお湯を沸かせるようになっているのです。

一方でエコキュートは、安い深夜電力を使って、お湯を沸かします。基本的には大きなタンクの中に一日分の水を入れ、それを深夜のうちにお湯にしておきます。次の日一日で、そのタンク内のお湯を使いきる、というわけですね。

★それぞれのメリットの違いとは

エコジョーズとエコキュートには、それぞれ異なるメリットがあります。

まずはエコジョーズについてですが、これまでの給湯器と同様に「お湯を使うときに使う分だけ素早く沸かす」というスタイルになっています。一度に大量のお湯を使ったとしても、湯切れが起きる心配はありません。

エコキュートのメリットは、給湯器を電気で動かすことにより、オール電化住宅にしやすくなるということです。ガスを使わないことで、安心・安全の家づくりを進めていけることでしょう。また大型のタンクに溜められた水やお湯は、万が一のときのための「蓄え」としても機能してくれます。

エコジョーズとエコキュート、どちらを導入しようか迷ったときには、ぜひそれぞれのメリットについても検討してみてください。

★本体の大きさも異なります

エコジョーズとエコキュートの違いは、本体の大きさにもあります。エコキュートは、その特性上「多くのお水・お湯を貯めておけるタンク」が必要となりますから、給湯器本体も大きくなりがちです。住宅密集地などでは、どこにどう給湯器設置スペースを確保するのか、悩むケースも少なくありません。

一方でエコジョーズは、お水を通してできたお湯を、そのまま家庭内に供給する仕組みになっています。このため給湯器本体のサイズも、非常にコンパクトです。従来型のガス給湯器を利用していた場合、同じ場所にエコジョーズを設置するケースがほとんどです。

エコキュートの導入を検討するのであれば、事前に「どこに設置したいのか」をシミュレーションしておくと安心です。

初期費用はエコジョーズが安い

初期費用はエコジョーズが安い

ではここからは、「お得さ」にこだわって両者の特徴をチェックしていきましょう。

給湯器の「お得さ」をチェックするときには、以下の二つの項目について検討する必要があります。

  • ・初期費用
  • ・ランニングコスト

初期費用には、給湯器そのものの購入代金や設置のための工事費用が当てはまります。

エコキュートとエコジョーズのうち、初期費用の面で優れているのはエコジョーズの方です。本体価格、工事費用ともに、エコキュートよりも安いという特徴があります。

給湯器の割引率は、業者によっても大きく変わってきますが、エコキュートとエコジョーズの初期費用を比較したときには、エコジョーズの方が20~35万円程度安くなるケースも少なくありません。

  • ・給湯器が突然故障してしまって、費用に余裕がない
  • ・できるだけ安く設置したい

このような希望を持っている場合には、エコキュートよりもエコジョーズを選んだ方が、満足度が高くなるのかもしれません。

エコキュート、エコジョーズそれぞれの導入費用の概算を出してもらってから、違いについて検討してみるのもオススメです。

ランニングコストはエコキュートが安い

ランニングコストはエコキュートが安い

給湯器の「お得さ」を知るために、もう一つ忘れてはいけないのがランニングコストについてです。

ランニングコストとは、給湯器を使っていく間にかかる費用のこと。エコジョーズであればガス代が、エコキュートであればお湯を沸かすために使う深夜電力料金がこのランニングコストに当たります。

初期費用は「給湯器を導入する最初のときにかかるだけ」の費用ですが、ランニングコストは「その給湯器を使い続ける間、ずっとかかる費用」となっています。このため、初期費用よりもランニングコストを重視したい!と考える方も少なくありません。

エコジョーズとエコキュートのランニングコストは、エコキュートの方が安くなっています。電力を使って高効率でお湯を沸かせる仕組みを搭載していること、また割安な深夜電力を使う仕組みになっていることが、エコキュートのランニングコストを押し下げる要因となっています。

またキッチンでもガスを使わないという選択をすることで、よりお得度の高いオール電化住宅用の電力プランを使うこともできます。ガスの基本料金がカットできることからも、金銭的なメリットが大きくなっています。

一方でエコジョーズも、従来型のガス給湯器と比較するとランニングコストが低くなっているという特徴があります。古いタイプのガス給湯器からエコジョーズへと買い替えをした場合には、ガス代の低下を実感できることでしょう。ただしその下げ幅は、エコキュートを選択したときよりも小さくなってしまいます。

選ぶポイントは、どこでお得さを実感したいのか

さて今回は、「経済性」という側面から、エコジョーズとエコキュートを比較してみました。両者がお湯を沸かす仕組みは、全く異なるもの。しかし「蛇口をひねればお湯が出る」という環境には違いがありませんから、「どちらでもいい」「どちらを選んだ方が良いのかわからない」なんて感じる方も多いのかもしれませんね。

給湯器のお得さを知るためには二つの項目があり、それが「初期費用」と「ランニングコスト」です。初期費用が安いのはエコジョーズの方で、数十万円の差が発生するケースも少なくありません。

しかし一度設置してしまえば、エコキュートは経済性に優れています。毎月の光熱費の差という形で、エコジョーズとの間に発生した「初期費用の差」を徐々に埋めていくでしょう。

給湯器の寿命は「大体10年前後」と言われていますが、10年をベースにエコキュートとエコジョーズの「お得さ」を比較すると、「どちらもそれほど変わらない」と言われています。

初期費用で得をしたいのであればエコジョーズのメリットの方が大きくなりますし、毎月の生活費を圧縮したいというのであればエコキュートのメリットの方が大きくなるでしょう。

また、「今給湯器を購入しても、それほど長く使う予定はない」という場合には、初期費用が低いエコジョーズを検討した方が、お得になる可能性が高いです。

一方で、給湯器のメンテナンスをきちんと行い、できるだけ長く使おうとするのであれば、ランニングコストの差からエコキュートの方がお得になる可能性もあります。今後の使用スタイルや想定使用期間に合わせて、よりお得度が高くなりそうな方を選ぶのもオススメです。ぜひ参考にしてみてください。

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